2023/08/14
個性豊かなスタッフ達へのインタビューを通してSchott(ショット)の魅力を深堀りしていくドキュメント。
第5回目はSchott WEST店 ショップマネージャーの石澤さん。
爽やかで細マッチョな体格。エネルギッシュで若々しい。そんな第一印象とは裏腹に実はショット最年長のベテランスタッフである石澤さん。
石澤さんが歩んできた歴史を紐解き、その完成されたスタイルに迫る。
ー石澤さんがショットに入ったきっかけを教えてください。
石澤:話すと長くなりますよ?(笑)
──若いころは洋服ではなく音楽で食べていこうと思っていました。
20歳のころは約5年、北海道の事務所のオーディションに受かって、ナイトクラブでバンドの仕事をしていましたね。
昔でいう"箱バン"というやつで、バンドの演奏でお客さんを踊らせるっていう昔ながらのナイトクラブがいくつか残っていて、そこを何件か回って演奏をする。そんな生活を送っていました。
石澤:25歳くらいの時には事務所を辞めてパン屋と歌の仕事を掛け持ちしてアマチュアBANDもやっていましたね。
28歳で北海道から東京に戻り飲食店でアルバイトしていました。
凄い人気店で給料はよかったのですがランチから夜中まで働く毎日で...音楽制作に費やす時間がなかなか作れなかったので、日中働ける仕事を探していました。
当時は渋谷周辺に住んでいたのですが、道玄坂の『B'2nd』に通りがかった時に、学生の頃から買い物をしていたお店だったので、ここでバイトしたいなぁなんて思いで直接門を叩きました。
そしたらなぜか向かいのお店で面接することになって、そこが『AVIREX』だったんです(笑)
アルバイトしたかったお店とは違いましたが、そこが僕のアパレル業界入りをすることになる最初のきっかけです。
石澤:当時HIP-HOPのムーブメントが熱を上げ始めていた時代で、海外のラッパーがAVIREXのスタジャンを着ていた影響で日本にもすごく問い合わせがありましたね。
ただ、その時はストリートな商品をあまり展開してなくて・・・
自分の音楽もブラックカルチャーから影響を受けていたこともあってストリート要素の強いアイテムをもっと売っていきたいと思っていました。
そこから僕ら渋谷店のスタッフ達でストリートなアイテムが売れるという実績を徐々に作っていったことで、国内で"スポーツライン"というストリートテイストのラインが立ち上がりました。楽しかったですね。
店舗で勤めながら商品企画を出し実現させていく面白さに魅了されて32歳の時に社員となり洋服屋として生きていこうと決めましたね。
石澤:その後、渋谷→新潟→名古屋と異動を重ねる中、42歳の時に新しくできる【 Schott WEST 】が店長を募集しているという話が僕のところに入ってきました。
洋服屋として生きていこうと決心した時に感じた、一から作り上げていくワクワク感みたいなものをもう一度味わいたくて、Schott WESTに店長として名乗りを上げたわけです。
ショットへ入るに至るまで非常に長くなってしまいましたが、僕のショット人生はこうしてスタートしました。
ーSchott WEST店はどんなお店ですか?
石澤:洋服屋が非常に盛り上がっていて感度の高い若い子が非常に多いエリアに面したショップです。
周りのショップと非常に仲が良くローカル色が強い部分もここだけの特色ですね。
H.W.DOGやワナビー、マッシュアップ、、上げたらきりがないです。
特にスタッフの鯉沼が去年関西に異動してきてからは、より一層同年代の子を中心に界隈を盛り上げてくれています。
石澤:店内の特徴でいうと2階建ての高い天井がポイントですかね。
ただ正直、お店作りや商品は店の数だけいろいろありますし、僕にとってはそこまで重要ではなくて、、、結局のところ働くスタッフ達が一番大事ですね。
過ごす時間も含めて、大げさではなく"家族"だと思っています。
お買い物の中で僕らスタッフの空気感も含めて楽しんでいただけると嬉しいです。
ー石澤さんがファッションで影響を受けた人物やカルチャーはどんなものがありますか?
石澤:"渋カジ"ですね。
渋カジファッションが流行していた頃、渋谷にはよく遊びに行っていました。
特にバックドロップ(伝説的な渋谷のアメカジショップ)は入りづらい雰囲気を全開に醸し出していましたが本当にかっこよくてドキドキしながら通っていました。
石澤:そこで当時働いていた『高山隆さん』に憧れていましたね。
ショットに入ってから高山さんのお店(Stop Light)に行く機会があって、「ショットから来ました~」って言ったらすごくフレンドリーに接してくれて、、
洋服の着方や生き方もかっこよくて本当に感動したし、勉強になりました。
石澤:あと『川久保玲さん』(コム・デ・ギャルソン創始者・デザイナー)も参考にした一人です。
個人的にあの人は日本一ダブルのライダースが似合う人だと思っています。昔ショットの618を着ている写真をみて衝撃を受けましたね。
こんな感じでキチッと上まで絞めてて。すげーロックしてるなーって。
ほんとカッコいいんです。是非、調べてみてください!!
ー本日のコーディネートのポイントは?
石澤:アーバンリゾートをテーマにスタイリングしてみました。
レーヨンシャツ、タンクトップ、スラックス、パナマハット、サンダル。自分にとっての夏のベーシックスタイルです。
シャツは長袖のほうが好きなので夏でもよく着ます。
(タンクトップの詳細はこちらから)
(スラックスの詳細はこちらから)
(パナマハットの詳細はこちらから)
石澤:夏らしくアクセサリー使いにも拘りました。
特に袖をまくって着ることでさりげなく見える、エルビス生誕100周年の時にでた『HAMILTON』の"VENTURA"モデルがポイント。
ショットの洋服によく合うので重宝しています。
ー石澤さんの今季の推しアイテムは?
石澤:僕の推しアイテムは───
アンダーウェアです。
過去にアロハシャツでも出していた柄で、履き心地と柄の良さが他にはなくておススメです。
男性の方には勝負下着として、女性のお客様にはプレゼントとしてよくお選びいただきます。
一度穿いたら本当に病みつきになる履き心地なのでこれからWEST店にお越しいただくお客様、是非オススメさせてください!!
(アンダーウェア(黒)の詳細はこちらから)
(アンダーウェア(ピンク)の詳細はこちらから)
ー石澤さんが所有されている革ジャンを紹介してください。
石澤:こちらのモデルは去年購入した603UST STAND ONESTAR RIDERSです。
所有しているワンスターのサイズがタイトすぎて、同じ物を買いなおそうと思っていたところに入荷してきたモデルで、試着したら妙にしっくりきまして。
若いスタッフは全員613USを着ているから、僕くらい違うモデルでもいいのかなっていう思いもあって、こちらのモデルに決めました。
スタンドカラーの面構えがシングルっぽさもあってお気に入りです。
毎年入荷してくるライダースの革の個体をしっかりチェックしていますが、近年のステアハイドは非常に革質が良くて良い経年変化が期待できるのでこれからが楽しみです。
(革ジャンの詳細はこちらから)
ー石澤さんにとっての"MY STANDARD"とは?
石澤:僕の"MY STANDARD"はレコードです。
最近はあまり買っていませんが、昔はよくレコードを集めていてかなりの量を所有しています。
特にこの『Donny Hathaway(ダニー・ハサウェイ』のレコードには思い入れがあります。
Donny Hathawayはアメリカの70年代"ニューソウル"を代表するシンガーの一人ですね。
自分の音楽にも非常に影響を受けた人物です。
石澤:当時僕が尊敬していたシンガーの先輩の家にお邪魔した時に、このレコードをいただきました。
その時にもらったレコードアルバムの2曲目に入っている「A SONG FOR YOU」という曲がすごく良くてハマってしまいました。
急に部屋を真っ暗にされて「目を閉じて耳を澄ませてよく聞け」って言われたのが印象的でしたね(笑)
石澤:年代物ということで音も飛び飛びで最後までちゃんと聞けないのですが一人でいる時間を見つけてはよく聞いています。
ー石澤さんの今後の展望を教えてください。
石澤:僕が教えられることはそこまで多くはないですが、次の世代へ繋いでいく作業に力を注いでいきたいですね。
Schott WESTの若いスタッフ達は今後のショットを担っていく主力メンバーだと思っています。やりたいことや良いアイデアはどんどん実現させてあげたいです。
僕自身は次の世代にバトンタッチしつつも"一生現役"を貫いていきたいですね。
石澤:あとは子供がもう少し大きくなったら、キックボクシングとハウスダンスをやってみたいです。
バイクにもガンガン乗りたいですし、音楽も再開しようと思っています。
年齢関係なく誰でもどこでも挑戦できる時代なので。今は配信なんかもありますしね。
その時はぜひ、皆さんに僕の音楽を聞いてほしいです。
いや~やりたいことは尽きないですね!!