【LEATHER'S JOURNEY】#1
"ONESTAR"とは何のこと?
今年で110周年を迎えたSchott(ショット)
ショットといばレザージャケット。
革ジャンに興味を持つと
一度は耳にする
ONESTAR (ワンスター)
けれど一体何のこと?
ライダースジャケットの代表ONESTARを徹底解説!
ショットのレザージャケットに関する疑問をまるっと解決!
いざレザージャケットのプロフェッショナルへ。
1. ショットの革ジャンはここがすごい!
「レザージャケットの老舗・ショット」
1913年にレインコートメーカーとして、ニューヨークで誕生したショット。
1928年、当時ボタンが主流だったライダースジャケットに
初めてフロントジッパーを取り付けた「Perfecto」シリーズを発売し、
その後のライダース史に大きな影響を与えた。
そして1950年代、「Perfecto」のフラッグシップモデル「ONESTAR」がついに発売。
今も尚、ショットのアイコンとして認知されている。
70年近く経った今でもデザインのベースはほとんど変わらない。
今のライダースジャケットの原型はショットが生み出したと言っても過言ではないのだ。
「革ジャン界の2つの大きなムーブメント①」
ショットが起こした大きなムーブメントの1つは、
革ジャンをファッションに昇華させたことだ。
映画『ゴッドファーザー』で主役を務めた、俳優マーロン・ブランドが
若い頃に出演した『乱暴者』という映画でワンスター付きのライダースジャケットを着用したことで、
ライダースジャケットは全米の若者の憧れとなる。
「バイカーが着るもの」という認識だった革ジャンは、
ファッショナブルなアイテムとなりONESTARを求める若者が続出した。
「革ジャン界の2つの大きなムーブメント②」
2つ目のムーブメントは、革ジャンをよりカジュアルにしたことだ。
1970年半ば、ロックミュージック黄金時代。
この頃に生まれたロックミュージシャン達は、
アウトロー達によって受け継がれた
ワイルドなバイカーファッションにシンパシーを感じ、
こぞってONESTARを着ていた。
若者達にとってヒーローだったロックスターの象徴ONESTAR。
同じ恰好に憧れ、欲しがるティーンエイジャーが続出した。
この頃を機にライダースは一気にカジュアルに着られるようになっていく。
2. ONESTARの良さとは。
ここまでで、着られる伝説である【ONESTAR】の歴史はお分かりいただけたはず。だが実物はどうだろうか。
お次は、長きに渡って古き良きライダースのベースを変えず、現代にアジャストし続けてきたONESTARの特徴を紹介していく。
613US 【ONESTAR】
これぞショットの代名詞。ライダースジャケットのマスターピースとして発売から70年近く経った今もなお愛され続ける、名作"ONESTAR"。
1950年代に生まれて以来、基本的なデザインは変わっておらず、アメリカンライダースジャケットのスタンダートとなった一着である。
両肩に燦然と輝く、このひとつ星こそが世界中のバイカーやロッカーたちの心を今も掴んで離さない。
ONESTARはステアハイドという、生後2年以上経った去勢済みの雄牛の革を使用しており、銀面(なめした革の表面)が滑らかで丈夫なのが特徴。
最初は硬いが、徐々に体に馴染んでいくエイジングを楽しめるのも、この革ジャンの醍醐味。
613UST 【ONESTAR】
1970年代になるとロックミュージシャン達はこぞってONESTARを着用するようになり、流行りは細身でやや丈の長いシルエットへと転換していく。
613USは着丈がやや短めなのが特徴だが、肩幅を狭くし、着丈を1インチ長くすることで現代にアジャストしたシルエットとへアップデートしたのがこの613UST。
613USのバックルやジッパーに至るまで、各部の原型はしっかり踏襲しつつ、スタイリッシュに進化させた日本別注モデル。
素材は613USと同じステアハイドを始め、羊・馬など5種類の革を採用。肩のエポレットに輝くスターも健在で、日本人の体系に相性抜群なモデルだ。
218W 【ONESTAR】
もちろんウィメンズだってご用意しております。第二次世界大戦以降のアメリカの好景気に伴って、女性のライダーが増加。これを受けてショットはウィメンズにも力を入れた。
実はショットは女性の革ジャンにも長い歴史を持つのだ。
生後1年以内の子羊の革であるラムスキンを使用し、前合わせをメンズと逆(メンズが左身頃が上)にするなど、女性らしさを演出したのがこの218W。
ラムスキンは非常に柔らかく軽く、キメ細かいのが特徴だ。
女性の身体のラインに沿うようウエストを絞り、アームも細め、現代のトレンドに合わせたデザインになっている。
レディー・ガガを初めとした多くの著名人が愛用している事から徐々に人気に火が着いたことで、現在もショットの大定番のライダースとなっている。
3. ONESTARしかないの?
ONESTARの良さは伝わった。けれど、アメリカンレザーって恰幅がよくないと似合わないって聞いたのだけど...
いえいえ、ショットは現在発売されているものだけでも、20種類以上のレザージャケットを作っています!
必ずあなたに似合った、レザージャケットが見つかるはず!
ここからは初めてでも手に取りやすいレザーをご紹介。
618
618と呼ばれるこのモデルは、ONESTARに似ているがよく見ると、細部に差があるのが分かる。
上側の襟にもスナップボタンがあり、一番大きな違いはエポレットに星型スタッズが無い。
そのため「ONESTARの廉価版」と勘違いされることもあるが、それは早計だ。
618はモーターサイクルギアとして、より"ライダース"にアップデートしたモデルなのだ。
まず、腰までカバーするためにあるキドニーパッドは613より深くラウンドすることで背面をカバー。
腕のアクションプリーツは前傾姿勢がとりやすいよう613より開き、
脇下には通気孔の役目を果たすアイレットを装着し機能性をUP。
さらに、素材には丈夫なステアハイドを使用。
他にもまだまだ違いあるが、よりストイックな作りになっていることが分かるだろう。
641XX
お次は革ジャンを語るには外せないシングルライダース。
シングルライダースのシングルとは前合わせ(ジップの部分)が一重になっているシングルプレストのことだ。
ちなみに、ONESTARは二重になっているためダブルプレスト呼ぶ。
641XXは立ち襟であるスタンドカラーで、胸ポケットのみのシンプルなデザインだ。
60年代頃にレース用として開発されたシングルライダースを日本別注で復刻したモデル。
一切の無駄を省いた美しい仕上がりとなっている。
シンプルなデザインのため、ファッションにも取り入れやすく、どんなコーディネートにも合わせやすい。
写真の素材は馬革であるホースハイドで、美しい光沢が特徴だ。
他にもステアハイドを始め、羊・馬など4種類の革を用意。
色気のある男になるには持っておきたい一着だ。
103US
それでも、やっぱりライダースは敷居が高い...。というあなたに朗報!
元々スポーツジャケットとして、使われていたトラッカージャケットからインスパイアされ作られた、103USはどうだろうか。
シングルブレスト仕様で小ぶりな襟を持つトラッカージャケットは、老若男女問わず愛される定番のスタイル。
素材は生後2年以上で出産経験のある雌牛の革である、ネイキッドカウレザーを採用。
ネイキッドカウレザーは、牛革の肉厚な質感を持ちながら、柔らかく着やすいのが特徴だ。
購入したその日から、体に馴染んでいく感覚が味わえるだろう。
袖の内側にはリブを搭載しているので、バイクに乗る時も袖からの風の侵入を防ぐ。
すっきりしたデザインのため、バイクシーンはもちろん、タウンユースとしても活躍すること間違いなし。
LEATHER JACKET BOWERY
ショットのレザーが着たいけど、もっとカジュアルなアイテムが欲しい...。
そんな願いにも答えるのがショットです!さらにタウンユースへ持ってこいの1枚をご紹介!
こちらも根強い人気のあるLEATHER JACKET BOWERY。
MA-1の型をベースに、パーカーやシャツの主張もしっかり受け入れるリブ襟を採用。
羊革であるシープスキンは、独特のシボ(表面の凹凸)があり、しなやかで柔らかく初めてのレザーでもすぐに自分のものにできる。
シープスキンの中でも少し厚みのある通称"ヘビーシープ"を使用しているため、肉感と柔らかさを両立。
ジャストサイズでの着用は勿論、従来より1段階大きいサイズ感でさらりと羽織っても様になるアイテムだ。
ショットではまだまだ、多くの種類のレザーを取り扱っております!
Schott有識者になったところで、ぜひ実際に店頭で手に取り見ていただきたい。
あなただけのレザーを見つけてみてはいかがだろうか。