2025/02/28
創業111周年を迎えたSchottを代表する革ジャン「ONESTAR」。
1950年代の販売当初から変わることのない普遍的なデザインは、現代でも多くの愛好家により支持されている。
そんな「ONESTAR」を愛してやまない各業界のワンスターラバーズ"ONESTAR'S"にインタビューを敢行。
今回の"ONESTAR'S"は俳優の「仲野 温」さん。
映画やドラマ、ミュージックビデオなど、多岐にわたり役者として活躍し、ファッション、特に古着に対して造詣の深い仲野さん。
取材前にバイクで集合場所に現れた時から華があり、すべてが絵になる若手役者は、18歳で上京してから色々なことを経験し、今に至る。
現在公開中の映画「BLUE FIGHT」で話題となった仲野さんに、俳優という仕事や今後の展望など様々なお話を伺った。
もちろんONESTARを纏って。
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-仲野さんがイメージするSchottとは?
仲野さん:男の憧れですね。
ワンスターってカッコいい男が着ているイメージなので、親父もそうですけど、周りもみんなイケてる人が着ているブランドだなーと思ってました。
レザーが育っているのって、メチャクチャカッコいいじゃないですか。
自分のレザージャケットの入りが「ロンジャン」だったんですけど、自分のスタイル的に「アメジャン」の方がしっくりきたんです。
親父がSchottのレザーを持っていて、そのジャケットを見て「すげーカッコいいなー」と思って、それがSchottを知るきっかけでした。
初めて手にしたSchottは上京した18歳のタイミングで親父から譲り受けたワンスターなのですが、サイズが大きくてまだ着れていません。
ただ大事に育ててくれた思い入れのあるワンスターなので、大切に取ってあります。
親父は兵庫県の淡路島でシラス漁の漁師なんですけど、UKのカルチャーが好きで、車でよくパンクロックをかけていました。
僕は漁師になりたくなかったから上京して、元々はモデルの仕事をしていたのですが、ギャル雑誌のメンズモデルが、あまり自分に合わず、1か月くらいで辞めてしまいました。
周りに啖呵切って東京出てきたのにヤバいなーと思っているときに、役者のお話があったのでトライしてみたら、どっぷりハマってしまい、そこからフリーでオーディションを受けて、小規模な舞台に出たりしてました。
-アメリカにまつわるエピソードなどありますか?
仲野さん:アメリカにはまだ行ったことがないのですが、絶対に行きたいと思っています。
ハワイも行ったことがなくて、海外だとタイとベトナム、あと韓国とか、アジア圏ばかりですね。
タイにはモデルの仕事で行きました。4泊くらいでしたが、1日で撮影を終わらせて残りの日は遊んでいました(笑)。遊びの延長みたいな感じでした。
ただ、やっぱりハリウッドには行きたいですね。これは役者としてもなのですが。
いま英語の勉強をしていて、所属事務所が海外とのパイプを持っているので、早くアメリカでチャレンジしたいという気持ちは日に日に高まっていますね。
役者としてハリウッドに行くという使命感もあるので、直近の一つの目標として渡米の準備をしているところです。
仲野さん:海外の役者だと「キリアン・マーフィー」が好きで、日本の役者だと「役所広司」さんが尊敬する役者さんですね。
「役所広司」さんって、年齢を重ねるごとに味が深まるという役者だと僕は思っていて、目標とするにしても、今の自分では到底辿りつけないところにいる方なので、常に勉強させてもらう対象として見ている存在ですが、なるべく憧れないように気をつけてはいます。
自分が憧れてもらえるようにならないといけない世界なので。
-仲野さんの趣味、ライフスタイルについて教えてください。
仲野さん:ライフスタイルの中心にバイクがあって、サーフィンも趣味だったりするのですが、一宮の方にサーフショップを経営している友人がいて、そこにボードやウェットなどを置かせてもらっているので、バイクで1時間半くらいかけてサーフィンしに行ったりとか。
あと横浜にバンドをやっている友達がいるので、第三京浜使って遊びに行ったり、基本はバイクで外に出ていることが多いですね。
あとはいま撮影している「GILET」に来ることが多いですかね。
仲野さん:僕が古着にハマった原点のお店なのですが、オーナーのリンダさん(林田さん)に全てを教えてもらいました。
5年くらい通っていて、買い物しなくても、リンダさんと煙草吸いながら情報交換したり、コーヒー飲みに来たりとかしていますね。
心休まる集い場所という感じです、このお店は。
外に出てばっかりではなく、家でセリフ覚えたりはもちろんしますけど、最近は10分~20分で覚えられるようになってきて、特別なことをしているわけでもなく、声に出して覚えていくだけなのですが。
台本、セリフの量によりますが、案外僕、覚えるの早いんです。
あまりに役を作り込みすぎても、相手の演技を知らないので、自分の変な「間」で固めて本番迎えるのも違うと思っていて。
やはり、ライブな掛け合いとかがたまらなく楽しいので、その演技のセッションに対応できるよう、基礎の台本はきちんと覚えていきます。
-仲野さんの愛車について教えてください。
仲野さん:96年式のハーレーのスポーツスターです。
このバイクは2年前にリンダさんから買わせていただきました。
元々はSR400に乗っていたんですけど、役者を目指すタイミングで気持ちを切り替えてハーレーに乗り換えてカスタムしました。
フロントフォークがカスタムポイントですね。
どちらかというとスタイリッシュに乗りたくて、ハンドルを小さく変えています。
いまが完璧な完成形だと思っています。
希望はもう一回り大きいハーレーに乗りたいんですよね。
いまリンダさんが乗っているあのハーレー、ヤバくないですか。
小さく見えますけど1,200CCありますからね。
男の憧れジョッキーシフトですし。
車はJeepのクライスラーを持っています。
僕と同い年の年式で、カクカクしたスクエア型のフォルムが好きなのですが、ガソリンが3km/ℓくらいで、ガソリンこぼしながら走ってるイメージなので、最近あまり乗っていないです(笑)。
ちなみにJeepもリンダさんと一緒に買いに行きました(笑)。
-俳優としてのこだわりなどあれば教えてください。
仲野さん:こだわりとか、その境地に達しておらず、仕事の中身として、まだまだオーディションを受けている段階で、キャスティングが多く決まっているわけではないんですけど、強いて言えば気張らなくなってから自分の役者としてのスタイルが出せるようになったな、と思っていて、理想の役者像に少しずつですが近づけているのかな、と最近思えるようになりました。
昔はオーディションのたびに硬くなっていたんですけど、やっぱり見てもらう部分は自分ではなく「演じる役」なので、そこを見てもらうことを意識してから、すごく気が楽になりましたね。
あとオーディションに落ちてしまっても、「ああ、この役は縁がなかったんだ、でも、この期間にほかの大きな仕事が決まるかもしれない」という前向きなマインドになるよう意識していますね。
昔は落ち込みやすかったんですけど、気張らずポジティブ思考にシフトしました。
あとは責任を持てる役者になりたいですね。
すごく大金が動いて、多くのスタッフが動いて、色々な人が見る作品だとしても、「仲野 温」なら大丈夫でしょう」と思われるような役者になりたいですね。
主役になりたいとかではなく、バイプレイヤーとしてでも、作品にインパクトを残せる、見た人の印象に残る役を演じたいです。
芝居できればなんでも、どんな役でもいいです。
オーディションの時、こういう服装でお願いします、という指示連絡が来るのですが、あまり守らなくて、今みたいなレザースタイルで受けに行ってしまうことが多いのですが、事務所の社長からは、「イメージ強すぎて落とされちゃうからヤメて」と言われてしまいました(笑)。
-ONESTARのコーディネートにマストなアイテムを教えてください。
このブーツとバイクですね。
ワンスターに合わせたくてこのレッドウィングのブーツを履いてきました。
友達からのもらい物なのですが、サイズピッタリで雨の日とかバイクに乗る時にガンガン履きまくっているので、相当味が出てしまいました。
元は黒なのですが、ほぼグレーですね。
ウエスタンブーツとかも履きますが、バイクで移動することが多いので、ほぼ毎日エンジニアブーツを履いています。
鉄板が入っているので、足が重いです(笑)
-今後の展望などあれば教えてください。
仲野さん:まずはやっぱり、海外作品に出演することですね。
2年前に渡辺 謙さんとかが出演する「TOKYO VICE」のシーズン2から参加させていただいたんですが、海外とWOWOWの共同制作なので、日本での制作と違いかなりのカルチャーショック を受けました。
撮影の規模感やお金の掛け方などすべてが違っていて、それを経験したからこそ海外で戦っていきたいなという意識になったのですが、最近「真田 広之」さん主演の「SHOGUN」という作品 で、同じ事務所の「浅野 忠信」さんが出演されていることもあり、シーズン2があったら絶対出たい!という気持ちが高まっていて、「SHOGUN 2」があることを切に願っています。
とにかく海外にチャレンジするための準備はしています。
役者は一生の職業だと思っていて、役者以外やりたいことがないのですが、ファッションも好きなので、今受けているようなブランドからのインタビューとか、ルック撮影などは受けていきたいと思っています。
撮影協力:GILET
東京都渋谷区神宮前6-7-9ネスト原宿Ⅰ 202